曽我経営ブログの第2回です。消費税率引き上げから約1ヶ月経ちましたが、その対応には慣れてきましたか？
今回の内容は事業者の方の消費税の話で、「消費税率10％への引上げで納税額は25％増加します！」です。

消費税率10％への引上げによって、税率は２％の引上げでも、消費税納税額は約25％の増加になります。軽減税率の導入に伴い、例えば外食業のように、主に飲食の提供による売上が10％、原材料（飲食料品）の仕入時の税率が８％になる場合、納税額は25％以上の増加になるため注意が必要です。
現在予定納税を行っている事業者は、予定納税では税率８％を基準としているため、税率引上げ後の確定納税額が予定納税額より大きくなると予想されます。納税額に慌てることのないように注意しておきましょう。

消費税やその他税金の納税用として、予め別の通帳などに積み立てておく「納税準備貯金」の検討もしてみましょう。積立があれば、そういった支払などにも落ち着いて対応することが可能になります。

例：売上5000万円、仕入3750万円、販売管理費（課税分）500万円の事業者の場合

①10月以前（消費税率8%）の納税額の計算
売上：5000万円　×　8%　＝　400万円
仕入：3750万円　×　8%　＝　300万円
販管費：500万円　×　8%　＝　40万円
納税額：400万円　—　300万円　—　40万円　＝　60万円

②10月以降（消費税率10%）の納税額の計算
売上：5000万円　×　10%　＝　500万円
仕入：3750万円　×　10%　＝　375万円
販管費：500万円　×　10%　＝　50万円
納税額：500万円　—　375万円　—　50万円　＝　75万円
→25%の増加！

③10月以降の外食業（売上・販管費10%、仕入8%）の納税額の計算
売上：5000万円　×　10%　＝　500万円
仕入：3750万円　×　8%　＝　300万円
販管費：500万円　×　10%　＝　50万円
納税額：500万円　—　300万円　—　50万円　＝　150万円
→150%の増加！！